1精密な動き
ロボット動作の位置や速度を、精密な単位で制御。一般的には1μmやそれ以下で制御します。最近では、1nm単位で制御するマシンもあります。
もちろん、同時に送り速度も高速になる傾向があるため、結果的には数Mpps(pulse per sec)から数Gppsでの速度制御が必要とされます。
極低速(例えば1pps)から高速(例えば1Gpps)まで、正確な位置/速度で制御できます。
2輪郭制御
直線補間や円弧補間ができる、というだけでは、有能なモーションコントローラとはいえません。必要なのは、例えばひとつの動きが数ミリ秒の短い補間の連続となる場合でも、指定された速度で正確かつなめらかに動作できること。常に、設定した通りの位置と速度で動作できることが求められます。
また巻線や切削動作中にほんの少しの停止や速度ムラが発生すると、目的の加工精度を出すことができません。
これを回避するためにNC技術には輪郭制御がありますが、位置決めコントローラでは不十分です。
一部のモーションコントローラにはこの輪郭制御が基本性能として備わっています。
3場合によっては、力(トルク)も制御
精密組立や曲げ加工では、位置・速度に加えて力(トルク)も制御する場合があります。絶妙な力加減が必要となる、まさに匠の技といえる制御です。
4あらゆる加工ヘッドの制御や計測
軸の動作のみでなく、実際に作業する作業ヘッドと機構を同期させ、組み合わせられます。例えばレーザで輪郭溶接を行う場合には、動きに合わせてレーザ強度を増減させることが可能。また、溶接ヘッドから溶接電流や電圧を検出し、インプロセス制御で、欠陥レス溶接を行っている例もあります。
5動きや制御のバリエーション
機構や動作は、生産技術の進歩に応じて複雑かつ特殊になっています。
- ◆同調・同期
- ◆接線(法線)制御
- ◆平行軸制御
- ◆軸回し方式
- 門型のマシンで両端の2つのモータを使い、1つの軸を駆動(平行軸制御)
- コンベア上を動いているワークに作業(同期追従制御)
- 刃物の動く軌跡の向きに自動的に刃物を向ける(接線制御)
このようにバリエーションが豊富となっているなか、最近ではリニアモータなど様々なタイプの駆動装置も進歩しており、それらを使いこなす必要が出てきています。
例えば巻線の動作なら微小な直線補間を大量に連続させて定ピッチ送りで巻きながら折り返しなどの複雑な動作をコントローラが自動発生すると便利ですよね。モーションコントローラなら、このように複雑な連続動作が簡単に扱える仕組みを持っているのです。
6制御性を改善する機能
機構やサーボ系には、どうしても、ある程度の誤差が発生します。これを補正する機能があれば、マシンの精度や生産性が格段に上がりますよね。
モーションコントローラなら、補正が可能です。直動系の誤差補正(ピッチエラー補正)や機構ガタの補正(バックラッシュ補正)などは、NC技術ではポピュラーな機能。最近では、動的な軌跡精度の改善なども可能になっています。
ソフトの切り口を公開
- 汎用ソフト・自作ソフトと接続可能
- モーションコントローラのすべての機能とデータにアクセス可能
- NC技術を応用するノウハウと手法も公開
装置メーカ様に独自の生産技術を高めていただき、自社のノウハウをより活用していただきたい。そのためには、NC技術と他の装置が密接に連携することが重要だと考え、連係しやすいソフトインターフェースを公開しています。結果として、独自性・差別化の推進、開発コストの低減、ノウハウの守秘などが可能となっています。
付属の運転ソフトによりファインモーションの全機能が簡単に使えます。
日常運転・保守・調整などすべてカバーしています。
操作性はすべてのファインモーション製品で共通。直感的でわかりやすいため、特別な練習なく試運転することが可能です。
配線さえ完了すれば、即日稼働できます。
- 運転画面
- 入出力モニター
- パラメータ
ファインモーションの肝は正確な輪郭制御
輪郭制御や多軸同期などといった高度なモーションを、正確に実現します。
基本性能は、高級NC相当といえます。
G言語やテクノ言語で運転
緻密動作を文字形式の運転プログラムで簡単に記述できます。
1つの動作は、1行で定義。CAMの出力ファイルでも運転できます。
FEED X#1000 F#1001 T#1002
X : フィルム送り量
Y : フィルム速度
T : フィルム張力
微小補間の連続に驚きの速さを実現
スムーズかつ正確に、大量の微小補間(0.125msec~)の連続が実現できます。
高速で緻密な動作が可能です。
タクト20msecの高速同期
主軸3000rpm(タクト20msec)の高速組立も、正確な微小補間の連続で実現できます。